◆「むずかしいから」おもしろい!
- Piano Studio Andante
- 6月25日
- 読了時間: 2分
ピティナコンペ、真っ只中。
週末になると、教室の皆さんからの連絡に、ドキドキする季節になりました。
前年は金賞という人も、翌年は新しい曲で、全員、予選という同じスタートラインから始まるコンクール、きつく難しく感じることも多いと思います。
子供たちのレッスンに、コンクールを取り入れるようになってから、いろいろなことに目が行くようになり、特に子供の成長についての話題は気になります。
最近感じるのは、コスパ&タイパを優先する現代は、貴重な時間を、何にどう使うのかが、よりシビアになっているのではないかということです。
特に、10歳くらいまでの「ゴールデンエイジ」と呼ばれる時期は、何を選択するかで、その後の人生にも大きな影響があるように感じます。
以前、親子でコンペを頑張っていたお母様がこんなことを話してくれました。
「先生、ゲームを覚える前にピアノを知ることができて良かったです。ゲームを一面、二面と攻略していくような達成感をピアノで味わっている。ずっと得るものが大きいと思います。」
子供のうちに、複雑さを知ることは大切だと感じます。子供は、刺激的で簡単なものに触れ過ぎると、そればかりになり、単純なものを好むようになるそうです。
簡単なものにはいつでも触れられます。そして触れるのは、大人になってからの方が安全です。
小さな頃に、手間暇かかるものがあることを知り、自分自身で獲得する感覚を得ることは、AIの世の中になっていくからこそ、貴重なのではないかと感じます。
ピアノはできるようになるまでのステップが多く、時間がかかり、努力も必要です。
音符を覚え、楽譜を読んで、できないことを練習して、反復して、ようやく完成します。
うまくひけたときの達成感、誰かの前で披露したときにもらう賞賛、普通の生活では味わえないような体験です。
子供は、自らの手やエネルギーを加えたことで、何かが変わること、何よりも「上達すること」をとても喜びます。
「むずかしいからおもしろい!」
かつてコンペに参加していた小学生が言った言葉です。
今年の夏も、みんな、大きく大きく成長してほしい!!と心から願う毎日です。
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